映画、アニメ、マンガなどで描かれたキャラクターを「版権キャラクター」と呼びます。
澤田工房で製作する原型のほとんどは、そういった「版権キャラクター」です。ここでは、主に「版権キャラクター」の原型製作工程をご紹介します。
- 1: 版権確認
- 版権キャラクターは製作許諾を取得していないと、原型を作り始めることはできません。
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○ 許諾を得た設定画を元に、ご指定の寸法・仕様で製作するので、まず製作のための物理的な条件確認。
例えば、戦うキャラクターならば、武器は何本作るのか?
水着を着たキャラクターならば、倫理規定をどこまで設定するか?
子供向けのキャラクターならば、尖ったパーツは危険ではないか?
- ※ デザイン・ポーズなどが決まっていない場合は、デザイン画をおこして、具体的に仕様を決めて行きます。
- ※ 版権取得は、契約条件など諸問題をクリヤーする必要がありますので、製作着工までに、多くの時間を要する場合があります。
- ○ 版権了承確認後、スケジュール確認。
- ※ 原型発注は、契約諸問題をクリヤーにしてから、お持ち下さい。
- ※ 見積もりは不明瞭な企画段階からもご相談お受け致します。
- ※ その場合は仮見積もりとして、正式な仕様が決定後、最終見積もりを検討致します。
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○ 許諾を得た設定画を元に、ご指定の寸法・仕様で製作するので、まず製作のための物理的な条件確認。
- 2: 仕様上の制限確認
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- ○ 量産を前提としているので、量産工場の確認。
- ○ 工場で対応可能な量産材料の確認。
- ○ 希望される成形素材の確認。
- ※ 成形方法・材料の違いによって、原型サイズから商品サイズは大きく変化します。
- ※ 成形材料が決まらないと、素材収縮率も特定出来ないため、原型の製作サイズが決められません。
- ○ 確認後、具体的な原型の構造確認。
- ○ 複雑な形状の、分割方法についての事前確認。
- ○ 彩色工程数確認。
- ○ 大まかなパーツ数。複雑なパーツの処理方法。成形素材の種類確認。
- ○ 1パーツあたりの色数検証。
- ※ 量産方法を具体的に検討した上で、原型の製作方法を決めて行きます。
- ※ 量産出来ない形状の原型を製作しても、量産出来ないだけですので、企画倒れになってしまいます。未解決の問題点が残ったまま着工しても、何度も無駄な作り直しが発生してしまい、いたずらに時間と予算を浪費しますので、最初の検証確認は必須です。
- 3: 原型製作
- 澤田工房では主にポリエステルパテで原型を製作しております。
- ※ 用途によっては他の材料も使用します。
- ※ 外注になりますが、CAD~立体出力パーツも検討致します。
- ○ キャラクターの資料確認・収集。参考商品などの確認。
- ○ オリジナルキャラクターの場合は、アイデアを伝達可能な資料の確認。
- 4: 図面製作
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- ○ デザイン画が存在しないキャラクターの場合は、製作図面をデザインのたたき台として作成。
- ○ デザイン仕様了承後、造形開始。
- ※ デザインが無いキャラクターや、複雑な形状のキャラクターの場合は、製作途中段階より、造形方針の確認打ち合わせを随時おこないます。
- ○ 造形方針が決まり始めた頃より、原型としての分割作業を開始。
- ※ 造形形状がまとまり始めた頃より、逐一確認~修整を繰り返して、クライアントの希望する、造形原型にまとめて行きます。
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○ メーカークライアントのOKが出たところで、版元への監修提出。
監修者からの条件によっては、途中原型からの監修や仕上げ・彩色までおこなってからの監修もあります。
- 5:
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- ○ 版元チェック~クライアントチェックを経て、原型修整対応~仕上げ。
- ※ 通常数回おこなわれますが、監修窓口の条件によっては、数ヶ月待たされる場合も有ります。
- 6:
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- ○ 版元了承。原型仕上げ完了。クライアント了承後、原型のシリコン型を製作。
- 7:
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- ○ 工場の条件によっては、マスター原型の納品・キャスト化されたパーツを原型として納品。
- ※ シリコン型の納品など、さまざま有ります。
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納品された原型は工場側によって、さらにシリコン型~キャスト複製品が取られ、
金型製作用に再分割・量産用のダボ構造を付けた機構原型となり、金型製作に入ります。 - ※ 形状変形が発生しやすい作業工程ですので、澤田工房では必要に応じて、機構原型修整もおこないます。
- 8:
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- ○ シリコン型よりキャスト複製品製作。
- 9:
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- ○ キャスト品より、彩色見本品を製作。
- ※ 彩色品は必要に応じて、タンポ印刷用のデータの作成(外注)をおこないます。
- 10:
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- ○ 彩色見本のクライアントチェック~監修チェックを経て、彩色品(原型サイズでの、最終商品見本)が完成。
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- ※ 完成された彩色見本は、商品宣伝用の撮影見本。展示見本となり、受注用に使用された後、工場での彩色見本となり、破損していきます。
- ※ クライアント側、営業の要望に寄っては、工場へ納品しない、営業用の彩色見本を製作する場合もあります。
- ※ 工場からの成形テストショット・彩色テストショットの監修も、必要に応じて対応致します。
- ■ 製作期間
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仕様によりますが、短いものだと数日、長いものだと1年という大作もあり得ます。
原型納品後、金型製作までに3ヶ月~半年。 量産~商品出荷まで1~3ヶ月。
通常のフィギュア原型の場合、原型納品から半年~10ヶ月後に商品販売になります。澤田工房では、常に複数の原型を対応しておりますので、発注から着工まで、お待ち頂くことが多くあります。
商品企画から販売までのスケジュールには、かなりの余裕が必要になります。